教育用の紙芝居を制作いたしました

愛知県さまよりご依頼いただき、各学校への訪問学習や、イベントで使用する紙芝居制作をいたしました。
制作は当事務所所属の絵本作家ミズノ マサミ氏です。ミズノマサミ氏の画は子どもたちに非常に好評で喜ばれるタッチで独特なタッチ・画風が魅力です。

紙芝居台本「かんそく  けいちゃんとていぼうくん」

1枚目
[けいちゃん] みなさん、はじめまして。みなさんは、堤防に水位観測計があるのを、知っていますか?水 位観測計は、川の水の高さを測る機械です。 でも 少し長い名前だよね。 だからみんなは、私のこと、けいちゃんって 呼んでね。 私のお仕事とお友達を紹介します。
「ていぼうくーん!」

2枚目
[ていぼうくん] 「みんな、こんにちは。 ぼくは、ていぼうくん。  大雨が降っても川があふれないようにしっかり守っているんだよ。 とってもがんじょうなんだ。お腹の目盛りで 川のお水の高さがわかるんだよ。」
[けいちゃん]「じゃあさっそく調べてみましょう!」
[ナレーション]けいちゃんのかんそくの時間です。  けいちゃんは三角帽子を川面にかざして川の高さを計ります。
ドレミファソラシド~の伴奏と歌い終わりでキラ~ンのSE ♪  ドレ ドレ ドレ ドレー♪ (ドレミファソラシドの音階で)
[けいちゃん]「今日の川は安全な高さですね。ただいま平常水位、異常なし!」
[ていぼうくん]「ぼくのお腹の目盛りも異常なし。」
[ナレーション]二人は、ニッコリ 笑いました。

3枚目
[うさぎ・ねこ・りす]「おーい! けいちゃーん ていぼうくーん!」
[ナレーション]近くの森にすんでいる、うさぎ ねこ りすがあそびにきました。
[うさぎ・ねこ・りす]「今日の川は、キラキラして、きれいだね。」
[ナレーション]三人がうっとりながめていると、 かるがも かめ へびが水遊びをはじめました。 みんなが楽しく遊んでいる そのときです。

4枚目
[ナレーション]バッシャーン!
川に勢いよく飛び込んで、泳ぎだしたのは、イタチです。
[イタチ]「アハハハハ! こりゃあ楽しい!」
[ナレーション]バシャバシャバシャ
[かめ]「イタチくん、あぶないから やめなよ。」
[ナレーション]と、かめが とめました。
[けいちゃん]「イタチくん。川は、急に流れが変わったり、深くなったり、危険なの よ。」
[ナレーション]と、けいちゃんに言われても、
[イタチ]「おれさまは、足も速いし  泳ぎだってうまいし なーにもこわくないのさ。」
[ナレーション]と言いながらイタチは、スイーとどこかへ行ってしまいました。

5枚目
[ていぼうくん]「あーあ いっちゃった。 しょうがない イタチくんだな。」
[ナレーション]ていぼうくんがあきれ顔。
[けいちゃん]「さあ、わたしたちは川の高さをはかりましょう!」
[ナレーション]けいちゃん、かんそくのじかんです。
ドレミファソラシド~の伴奏と歌い終わりでキラ~ンのSE
♪  ドレ ドレ ドレ ドレー♪
[けいちゃん]「平常水位 異常なし!」
[ナレーション]みんなも けいちゃんのまねして
[ていぼうくん・うさぎ・ねこ・りす・かめ]「平常水位 異常なし!」

6枚目
[ナレーション]次の日、ずっといいお天気だった山に、雨がふりだしました。 雨のSE けいちゃんは川の高さをかんそくします。
ドレミファソラシド~の伴奏と歌い終わりでキラ~ンのSE ♪  ドレ ドレ ドレ ドレー♪
[けいちゃん]「川の水が少しふえてきた。 私 みんなに知らせてくる」
[ナレーション]けいちゃんは、森へとんでいきました。
[けいちゃん]「みんなー!川の水が増え続けています。気をつけてください。」

7枚目
(このページは、真ん中でわかれます) [うさぎ]「けいちゃん、 ありがとう。」
[ナレーション]うさぎは、リュックに食べ物と飲み物をいれ、 りすは、木のてっぺんのおうちへいきました。
ねこは、やさしいおばあさんのいえに 入れてもらいました。
[ナレーション]でも、それを見ていた さるは、
[さる]「おれは、逃げ足が速いから、心配ご無用」
[ナレーション]と赤いおしりをペンペンたたきました。

8枚目
[ナレーション]雨は、次の日もまた次の日も 降り続きました。
[ていぼうくん]「けいちゃん! 赤い線まで川の水が来そうだよ!かんそくして!」
ドレミファソラシド~の伴奏と歌い終わりでキラ~ンのSE ♪ (ドレドレ -慌てている様子 )ドレ ドレ
ドレ
ドレ~♪
[けいちゃん]「たいへんだわ!雨が強いままだとあぶないかもしれない。
みんなに知らせてくる。 ていぼうくんは、このまま がんばって!」

9枚目
[けいちゃん]「みなさん 川の水があふれそうで きけんです。 命をまもる準備をしてください。」
[ナレーション]けいちゃんが呼びかけた時には、うさぎは、高台のおうちに逃げていましたし りすは、あわてて コノハズクのおじさんの巣穴に入れてもらいました。 何もよういをしていなかったさるは、森で一番高い木の上で、 ブルブル ふるえていました。

10枚目
さらに激しい雨のSE [ナレーション]ド・ド・ド・ドー ザーザーザー
[ていぼうくん]「わあ、川の水がぼくのあたまを超えちゃうよ」
川の水はどんどん増えて行き、とうとう  ていぼうくんの頭をザバーっと越してしまいました。  茶色く濁った水が森へ流れ込んでいきます。
[イタチ]「たーすーけーてー!」
[ナレーション]およぎのとくいだったイタチの声が聞こえました。 イタチは堤防からあふれた川の水で、どんどんながされていきます。 そこへ大きな波がやってきてイタチが飲み込まれそうになったそのときです。

11枚目
[かめ・へび]「ぼくたちに つかまって!」
[ナレーション]イタチは、 かめとヘビに助けられました。
[イタチ]「かめくん、へびくん ありがとう。今まで ごめんね。」
[ナレーション]3匹は大きな木の下に入りました。そしてしっかりからだを寄せ合って雨がやむのをじっと まちました。

12枚目
[ナレーション] よく朝、とてもきれいな青空がひろがりました。 森にすむ仲間たち 水辺の仲間たちが、 けいちゃんとていぼうくんの所にやってきました。
[けいちゃん]「みんな 無事でほんとうによかったわ。」
[うさぎ]「けいちゃん、ていぼうくん、ありがとう!」 [りす]「ありがとう」 [さる]「こんどはちゃんと気をつけるよ」 [けいちゃん]「みんな、よろしくね!」
[ナレーション] 水位観測計のけいちゃんは、みんなの安全のために 今日も川の水をかんそくしています。
ドレミファソラシド~の伴奏と歌い終わりでキラ~ンのSE [けいちゃん]♪ ドレ ドレ ドレ ドレー ♪
[ナレーション] (おしまい)